胎児とケイラクの関係。
経絡は、血管や神経、リンパなどの組織が形成される前の段階の、細胞間の一次的な、つまり直接的な生命エネルギーの流通経路、あるいは漠然と、体液循環、などに関係があるとされている。詳細はいまだ不明である。
羊水の中の胎児の“体表”においては、背中などの羊水に触れる部分が外面となり、腹部や関節の内側などが内面となる。すなわち、背部が陽、腹部が陰。
これは、人間の知覚のありさまと逆になっていることが分かる。知覚で敏感なのは、例えば手のひらであるが、胎児ではそれはにぎられており、逆に手の甲が陽である。
つまり、背部などの“外面”で羊水を感覚、ないしは観察する胎児の知覚や意識は、長じて後、“潜在化”すると言えるのではないか。
では、“胎児が羊水を感覚する”とは具体的にどういうことか?
胎児になったことがないので分からないが(笑)、まず羊水、水であるから、“波動”というのがあるだろう。母親が動いたり、しゃべったりすれば、それが波動、振動として伝わる。
もうひとつ、これに気付かなかったが、“熱”の要素があると思われる。
羊水における熱配分を、あるいは熱対流のようなものを胎児は体表でびみょうに感じ取っており、その中心となる熱感覚器官が“松果体”かもしれない。